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三共(日本) M24チャフィ軽戦車(1965年初版) [AFVモデル]

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SANKYOU(Non Scale) M24 Chaffee Tank


陸上自衛隊でもその創生期から愛用された小型軽量の偵察戦車を可愛らしい大きさで再現したキットです。
箱絵のクラシカルな雰囲気も魅力です。
「ピーナッツシリーズ」として有名な小粒の飛行機プラモデルなどで一世を風靡した三共ですが、当時は様々なサイズで年少者向けの戦車モデルも発売していたようです。
このクラスの戦車は子供たちが気軽にお小遣いで買えるということで、当時は各社こぞって販売していたのでしょう。

もちろん僕はこのキットに関する原体験はありません。
しかしながら歴史の生き証人とも言えるノスタルジックな箱絵やキットの設計に惹かれ、思わず購入してしまいました。

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同じシリーズで揃っていた当時の名戦車たち。
コンカラーとセンチュリオン。
今では第二次大戦中のドイツ軍車両が絶大な人気を保ち続けるプラモデル業界ですが、1960年代当時はこういった車種が子供たちに人気だったようです。

……それにしてもこのシリーズ。
初版の発売時期は「日本模型新聞」掲載データを元に特定しましたが、1965年といえばすでに田宮が1/35でかなり精密なミリタリーモデルを発売し、ニチモなどもそのクラスでしのぎを削っていた時期になります。
それを考えると、この三共の製品は箱絵といい説明書といい、もう少し昔……1950年代末から60年代初めを思わせるようなレトロ調でまとめてあり、この時期のメーカーによるセンスや技術の違いがたいへん興味深く思えてきます。

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車台とサスペンションは各車共通部品で済ませているため、実車とは著しく異なった形状をしていますが、マニアックな視点からウルサク意見を言うことなく、買ってきてサッと作って走らせて楽しむ……そんなのどかな時代の、子供たちの良き遊び相手です。
中でもチャフィは実車のコンパクトな車体デザインとキットのコンセプトがうまく合致していて、なかなか巧みに模型化されているように思います。


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現行のマブチモーターを見慣れた目には新鮮な小豆色の小型モーター。
金属製の可愛らしいギヤボックス。
箱絵は映画のワンシーンを思わせる米軍仕様ですが、デカールは陸上自衛隊仕様のものが付属しています。
またクランク、ジョイントを使って走行中に砲塔が左右に動くギミックも仕込まれていました。



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全長10センチほどの豆タンクが砲塔を振りながら畳や絨毯の上を元気に走る……その姿に夢中になっている当時の子供たちの姿が目に浮かぶようです。

「動く」という要素は、模型の大きな魅力だということを改めて強く感じます。
安価で組み立て簡単、本物ソックリの形をしていて、スィッチを入れると可愛らしく走り出す……そんなキットが、今こそ見直されてもいいように思います。
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