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オダカ(日本)1/35 日立ブルドーザT12 (1970年) [自動車モデル]

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ODK(SANKYOU)1/35 HITACHI T-12 Bulldozer


元は三共製のキットで1965年に初版が発売されています。
1970年になってオダカから再販されたようです。

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オダカでは三共から受け継いだ金型を使って1/35スケールの日立ブルドーザT09とT12を発売していますが、内容はプラ成形色が多少違うだけで同一です。
パッケージはT09は実車写真、T12はイラストになっていますが中身はどちらもT09です。
実車は1960年から生産が開始された優秀な車体とのことです。


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せっかくですから、T09の写真パッケージも大きなサイズで載せておきましょう。
興味深いのは「マニア向けソリッドモデル」という名称が使われている点で、現在の一般的な呼び名である「プラモデル」はマルサン商店が1959年に商標登録をおこない、その後しばらく他のメーカーは使えなくなってしまったということが影響しているのでしょうか。


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僕が幼少時のミニカー集めからプラモデル趣味へと流れてきたことは他でも述べましたが、プラモデルを作り始めて強く感じたのは「プラモメーカーって建機に冷たいなァ」ということでした。
まるで建機や農機はミニカーメーカーに任せとけばいいサ!と言わんばかりで、ブルドーザのプラモデルなんてめったに見かけませんでした。

ところが今から30年ほど昔、当時よく読んでいたホビージャパン誌の「ノルマンディー上陸作戦特集号(1980年9月)」を見たときは驚きました。
巻頭カラーページには上陸作戦中の米軍部隊の様子を模型で再現したディオラマ写真が掲載されていましたが、そこに各種の軍用車両と共にブルドーザのキットが使われているのを発見したのです!

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※画像とHJ誌バックナンバーデータはお友達のニャンチューさんからご提供いただきました。ありがとうございました!


……こんなキットあったっけ??

しばらく首を傾げていましたが、それから何年も経って多少は古いキットについての知識が増し、もしかしてあれは国産の1/35キット、つまり日立T09だったのではないかと思い始めました。
もちろん一般的な民間で使われる車体ですが、この記事のライターさんはこの日立T09を米軍用オリーブドラブで塗装して白い星の国籍マークを付けて軍用に見せていたんですね!

それ以来幾年月……このキットに興味津々で探し回ってようやく見つけたのが、このオダカ再販版の三共1/35ブルドーザです。
ミリタリーモデルとも組み合わせられる貴重な1/35スケールのブルドーザです。今からでもぜひ何処かのメーカーが金型を発掘して再販してほしいと思ってしまいます。


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まるで1950年代のレンウォール製品を思わせる男らしいばかりの太いランナーに部品がガッチリと組み付いており荒々しい感じも受けますが、それでもラジエーターグリルなどの細部はかなりデリケートにモールドされていて、印象を良くしています。


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キャタピラは当時のモーターライズ戦車プラモデルなどと同じゴム製。
今ならばキャタピラ一枚ずつ部品分割されたものを組み立てていく連結式で再現して重量感を演出すべき部分でしょうが、この当時としてはごく一般的な表現だったと思います。


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日立の商標を表現するデカールも付属します。
手描きの感じのイラストが良い味を出しています。
こうして見るとラフな印象を受けますが、丁寧に組み立てると手動ながら大型のアームとアクチュエータでドーザーブレードを上下可動できる精密モデルが完成します。


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組み立て説明書に掲載されている完成見本写真。
粒子が粗いので細部までは確認出来ませんが、なかなか実感のある仕上がりになりそうです。

こういった建機のモデルは、情景写真を撮ったりディオラマを構築する際の良い小道具になります。
なにせ生活感満点のアイテムですから、ちょっとSF的な趣向のディオラマにも置いておくだけでリアリティを持たせられるわけです。
怪獣特撮映画のセットなどを想像すればお解り頂けるでしょう。

……2010年に入ってタミヤが戦中型の国産ブルドーザを1/48で発売しましたが、ぜひ他のメーカーさんもこの方面のアイテムに目を向けて、楽しい使い方の出来る建機のキットをどんどん発売してほしいと願っています。

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