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リンドバーグ(アメリカ)約1/85  コンベアB-58ハスラー (1958~1960年頃初版) [航空機モデル]

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LINDBERG1/85 Convair B-58 Hustler


米空軍初の超音速戦略爆撃機ということで話題を呼び、当時は各社こぞって模型を発売したマッハ2の怪鳥です。初飛行は1956年末。1960年から実戦配備されましたが、10年も経たぬうちに退役した短命の機体でした。

僕の不勉強で初版キットの詳しい発売時期が掴めませんでしたが、実機のこうした経歴や箱に印刷されたリンドバーグのロゴマークの形態などにより、1950年代末期か60年代極初期と推定しています。


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パッケージや説明書にスケール表示はなく、書籍等では1/128スケールといった紹介がされることも多いようですが、実際に胴体部品などの寸法を測ってみると1/85~1/86程度のスケールだと思われます。
比較的小型スケールの航空機キットは1/72や1/144が主流となっている現代においては何とも中途半端な縮尺に思えますが、別の見方をすればロコ社が豊富に発売していたHOスケール(1/87)の支援車両、輸送車両などと組み合わせて自然なバランスでディオラマ展開できるというメリットもあります。

なお、パッケージには「112パーツ」そして組み立て説明書には「105パーツ」と印刷されていますが、これはオマケの透明パーツ製スタンドなど全部含めてパーツ総数112だが、機体そのものは105パーツで組み上がる……ということでしょう。

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……15年ほど前にふとしたことからこのキットの内容を知り、探し回ってようやくこの初版パッケージの物を入手しました。
後に完成品写真箱になって再販もされていますが、できればこのダイナミックな箱絵の版が欲しかったのです。

モノグラムの第二次大戦機、レベルのデルタダガーなど、プロポーションと豊富な可動部分の楽しさを両立させた名作キットの影に隠れて地味な存在ですが、実はこのハスラー、各脚が複雑な機構で折り畳み収納可動となっており、エンジンも再現され完成後もエンジンナセルカバーを外して見ることができるようになっている楽しいキットなのです。
リンドバーグのキットというと現代の視点では古色蒼然としたものも多く玉石混淆といった印象が強いですが、しかしコレを知ってしまったら、そりゃも~作りたくなりますよネ!


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なにせ東西両陣営がしのぎを削っていた当時の最新鋭機、軍事機密も多く模型化にあたっての資料収集も大変だったと思いますが、コクピット内部やエンジン部分など、可能な限り細かいモールドを彫り込んで精密感を高めたいという意識が伝わってきます。


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古い国産航空機キットに付属している搭乗員フィギュアというと、まるでお地蔵さんかダルマさんのようにポヤ~ンとしたものも多くありましたが、リンドバーグは当時最先端の装備を身にまとった3人のクルーを細かく描写しています。特徴的なポージングによって、これがパイロットこれがナビゲーターと、その役割が解るほどです。


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自慢の可動部分。主脚引き込み機構です。
2本のアームが平行に傾き、車台部分がくるっと半回転して主翼内に収まります。
もちろん各カバーも開閉します。

小スケールキットとはいえ、完成すると全長は30センチを超える大物です。
このキットの、コクピット等とは対照的に大人しい機体表面処理を見ていると、サテどんなふうにシルバーを塗れば存在感満点のモデルに仕上がるだろう? 普段は飛行場のディオラマベースに車両やフィギュアとともに展示しておき、ときにはヒョイと手で持ち上げて脚収納ギミックを楽しんで……と、夢の広がるキットです。
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