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中村産業(日本)1/24 BMWスパイカップ (1970年初版) [自動車モデル]

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NAKAMURA1/24 BMW 2800 SPICUP


なんとも不思議な車ですが、、その正体はランボルギーニ・ミウラやカウンタック、ランチャ・ストラトスなどのデザインワークで知られるカロッツェリア・ベルトーネの天才チーフデザイナー、マルチェロ・ガンディーニの手によるコンセプトカーで、1969年に発表された未来志向のガブリオレなのだそうです。


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この箱絵……とあるアンティークショップで見つけたときは、アッと声を上げてしまいました。

ナカムラというメーカーにはほとんど馴染みがありませんでしたが、この箱絵、そしてボックスサイドに印刷されている同じシリーズのエスパーダなどに見覚えがありました。
幼稚園生か小学校低学年生の頃、確かにオトナのヒトからこのシリーズを買ってもらった記憶があるのです。
こういうキットも、昔は子供たちの社交場である駄菓子屋さんで売られていました。


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当時はこんな自動車が本当にあるとは思わず、SF映画か何かに出てくるものだと思っていました。
名前からして、かっこいい「スパイの人」が乗るものなのだと思いこんでいました(バカだなァ)。
なにしろ街中で見たこともないクルマですから、子供にとっては映画に登場するスーパーメカも市販されないコンセプトカーも、同じ次元の「夢のマシン」なのです。

……“スパイカップ”とは、実際には「スパイダー+クーペ」の造語なのだそうです。
そんなことを30代になってこのキットと再会し、いろいろ調べてみてようやく知ることが出来ました。


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綺麗なメッキ部品でエンジンまで再現され、丈夫そうなゼンマイで走るようになっていますが、曖昧な記憶だと、この他にもムギ球でライトが点灯したり、モーターで走る版もあったように思います。
子供向けのイージーワーキングモデルといった感じですが、全体的にしっかりとした出来で、エッジのぎゅっと立った様子や細かいモールドなど、手を抜いていません。


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ナカムラは、律儀なメーカーだったのでしょう。
ボンネットに彫られたBMWのエンブレムをクローズアップで見てみると、いったいどうやって綺麗に塗装しようか困惑してしまいそうな細かさです。

子供を見下ろして子供向け商品を作っていない。
子供と同じ視線でものを考え、それでいて大人びたカッコイイ商品にしよう……そんな思いを感じてしまいます。

コンセプトカーのプラモデルというものも、今では見かけなくなってしまいました。
ちょっと淋しいですネ。

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